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全戦全敗主義

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先日あるところで、ボーカロイドを好まない人にその理由を問うている人がいまして、で、それへの回答もざっと読ませて頂いた。読んでいるうちに、まぁ思うところもあったので自分の意見も憶えているうちに文章にしてみようというわけです。


 まず前提として申し上げておきたいのが、12Xはボーカロイドというものに対して特に抵抗を持っているわけではないということ。如何なる楽曲であっても、ただ単純に「ボカロだから」という理由で選別することは無いということです。俺自身、ボーカロイド楽曲で好きなものもたくさんありますので、自然、やや肯定的な立場からの物言いになることをご了承下さい。また、12Xは自分で言うのもなんですが比較的ゴシックな感受性を持ち合わせており、割と、結構、かなりアンチヒューマン的な態度をとるであろうこともお断りしておきます。

 さて、上記の質問に対する回答として散見されたものの一つに、「機械っぽくて感情が籠もっていない」というのがありました。こういった回答をされた方というのは、裏を返せば「感情の籠もった人間らしい歌い方が良い」と思っていらっしゃるのでしょう。だから、「そういう」理由で嫌いだ、と。この件に関しては、「俺にとってはそんなことどうでもいい」という感じです。つまりそれが否定する理由になること自体を下らないと考えております。
 というのも、俺の感覚では歌うということは声帯という楽器を演奏する行為であり、それ以上の意味を持たないと考えているからです。いわゆる「情感たっぷりに歌い上げる」というものもそういう風な演奏方法、ただのテクニックに過ぎないというわけです。
 であれば、(単に技術的にそうなってしまっただけだとしても)ボーカロイドの歌い方が機械的で無機質であったとしても、それはただそういうスタイルでそういうパフォーマンスある、と感じるに留まり、そこで好みが分かれることはあろうとも否定される筋合いではないと思うのです。

 また、もう一つしばしば見られた意見として「オタクっぽい」というものがありました。これはまたアバウトな感想で。
 さて、ここで一旦振り返ってみたいのですが、果たしてボーカロイドとは如何なる存在でしょうか。
 まぁべつに調べもしてないし正確な歴史を詳細に見ていこうってつもりも無いので、俺の知ってる範囲からの話しになりますが、ボーカロイドは一言で言えば音声合成ソフトですよね。楽譜を入力し、音に歌詞=文字=発音をあてるとその通りに歌ってくれるソフトです。これが何のためにあるのか、誰がどのような目的で使用するかと考えると、それはもともとは趣味で音楽を創っている人が、ボーカルをやってくれる人がいないのでその代わりにボカロに歌ってもらうわけでしょう。(音声合成ソフトという点から見ても、シンセサイザーのような楽器に近い気がします)
 で、そういう人々が製作した楽曲をどこで発表するかといえば、現代日本ではほぼ確実にインターネット上の、自分のwebサイト、もしくはニコニコ動画など動画サイトと思われます。そういうところを見に来ているのはどんな人間かというと、大概はメジャーな音楽以外のものにも興味を示すコアな音楽ファンか(ニコニコの場合は特に)少なからずオタク寄りな人間ではないでしょうか。で、そこから影響を受けて「自分も曲を作ろう」「ボーカロイドを使ってみよう」と思うのはそういう層なわけで、じゃあ彼らが好み、作ろうとする曲はと言うとアニソン・キャラソン的なノリのものとか、(いわゆるJPOPと呼ばれるとりあえず大衆に大体売れそうな似たような内容の音楽以外は売れていない日本では)メジャーではないジャンルのものになるのでしょう。であれば、その何?JPOP?とかいうものだけを別段選り好みするでも無く聞いている人間からは(まるでバルバロイの如くに)「オタクっぽい」などと言われるのもまぁ無理からぬことかもしれません。でもそれってさべ…まぁ良いでしょう。迎合しない、出来ない人間にはそれなりの覚悟とプライドもあるのです。
 
 それから、俺が見た質問サイトで上記の質問をしていた人は、「現実のアイドルとの違いも聞かせて欲しい」と言っていたのだが、これはもうそもそも、ボーカロイドはアイドルとして作られたわけではないはずではないか。いや、無論開発者の意図なんて知らないのだが、俺が思うに、

開発者「ヴォー今までのと比べてかなりちゃんと歌ってくれたスゲー!」

「これ曲とか創ってる人に便利なんじゃね?」

「カワイイ声使ってるしネットの民に受けそうなカワイイキャラつけようず」

ネットの民「ミクさんスゲー!」「カワエエww」

そうして流行るに連れ、後付されたのであろうキャラクターの人気も高まり、相乗効果で今の地位に登り詰めたミクさんは、結果として人気・知名度共にアイドル並になったのであって、別に最初からアイドルとして売り出されていたわけではなかったと思う。なのでそこは比較されても…というかアイドルとして売り出したわけじゃないし…みたいなね。

 それに、このような意見もありました。「ボーカロイドを使用して作曲した人間がCDなどにして販売しているのはおかしい。ネットの世界で流行っているものはネットの世界だけで楽しむべきだ。」
 これに関しては大いに異を唱えさせてもらいたい。
 通常、人前で楽曲のパフォーマンスをするのが歌手であったり楽器の演奏者である場合が多いため見落とされがちだが、彼ら・彼女らにも(全て自分でこなしている方も含め)作曲者や作詞者、編曲者がおりそういった人々にもパフォーマーと同等の賞賛が与えられるべきではないか。歌う技術、演奏する技術を持っている人も凄いが、曲や詩を創る技術を持った人も同じように素晴らしいはずではないのか。ただ、そういう人たちの中には曲が作れてもヴォーカリストを雇ったりすることが出来ない人は山ほどいるはずである。そんな人が人間の代わりにヴォーカロイドを使用し、またヴォーカロイドならではの楽曲を作ってそれを商品とすることが何故いけないのか。そんな理由は全く無いはずなのだ。それは別に公の場で販売して恥ずかしいものでは決してないはずではないか。
 オタクやネットの住民が、公共の場でアニソンや電波ソングなどが流れていてなんだかこっちまで恥ずかしくなってしまうのは、「自分が好きなもの、興味があるものが、それを大概馬鹿にしてくる奴らの目に届いてしまったけど、一体どう思われているのだろう。」という思考の末に自分も馬鹿にされているような気がする、と言う一種の自意識過剰によるものでしかないのだろうから、そんなことで責められる筋合いは無いのだ。

 と、まぁ、非常に長くなってしまったが、筆者12Xはこのような考えから、ボーカロイドだというだけの理由で嫌っているという意見には賛同しかねる。ボーカロイドを使用して楽曲製作されている方の中には素晴らしい才能を持った人はたくさんいると思っているし、俺は彼らの才能を(嬉しくもないだろうが)認めて応援してあげたいと思っている。
 でも、ボーカロイドの性質上のものを好きになれない人もそれはいるだろうし、そんな好み如何のところまでこちらから攻めて行くつもりはさらさら無い。俺だって、大勢のノーマルな方が好いている音楽(に限らずあらゆるもの)に大概興味を持てないし魅力を感じない。でもそこにちゃちゃを入れられる筋合いなどない。そんなことは許さない。
 だからせめて、そういう好みもある、として放っておいてほしい。別段、戦争を起こす必要もないはずだ。
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