気が付くと･･･

　気付くと、暗い部屋に横たわっていた。
　俺はいつの間にか眠っていたらしく、寒さによって目覚めた。眠りの余韻が残る目で見渡してみると、どうもこの部屋は二つの部屋が繋がっているような構造らしい。と言うのも、部屋の真ん中あたりに敷居があり、その両端には開かれた襖があるのだ。俺は、部屋の中央付近の敷居に近い所に倒れていた。
　部屋の壁の内長い方の一つには二つのガラス戸があり、両方とも外のベランダに出られるようになっている。二つあるというのは、前述したように部屋は二つのブロックで成り立っていて、それらを分けたときにも格部屋に一つガラス戸が存在するように設計されているため、二ヶ所に分けられているのだ。さらに、俺から遠い方の壁にも、大きな窓が一つ。これらのガラス戸や窓は、全て網戸が閉められているものの、全開になっている。ここから少しの風に乗って太陽の熱を失った夜気が流れ込んでいたため、俺は目が覚めたのだ。
　しかし、一体どうなっているのだろうか。何故俺はこんな暗い部屋で上はＴシャツ、下は綿のカーゴパンツという格好で倒れていたのか……。

　とりあえず、近くに置いてあった携帯電話の電源を入れて時刻を確認した。午後八時五分。どおりで暗いわけである。おぼろげな記憶をたどってみると、最後に意識があったのは夕方の四時から五時頃の間。つまり俺は三･四時間眠っていたようだ。しかしそうとは言い切れない。もしかしたら二日後の八時かもしれないし、一週間後の八時かもしれない。が、その可能性は低いことに気が付いた。空腹ではない。もし何日も経過していたらすぐに激しい空腹や喉の渇きを感じるはずだ。眠っている間にも発汗はする。
　そこまで考えて、とりあえず暗いままにしておくこともないことに気が付いた。立ち上がり、蛍光灯のスイッチとしてぶら下がる紐に手をかける。天井は低く、背の低い俺でも手を伸ばして少し跳ねれば届きそうなほどである。
　部屋に明かりが灯る。そこでようやく思い出した。
　
　ここ、ウチの居間じゃないですか。

　今日の昼間、図書館へ勉強をしに行った俺は、自習室のあまりの暑さに耐えかねて十五分で帰宅した。それから、ヒット数の低迷するブログのヒット数稼ぎのために少しばかり更新作業をした。すると、何故かパソコンを使っているとやって来るあの眠気にやられて居間で眠ってしまったのだった。父を除く家族の面々、特に母は、何かの集まりとやらでファミレスに行っているため、家には俺一人なのだ。
　そこへ、父から電話がかかってきた。夕食の時間を問う内容だった。俺は一言｢未だいい。｣と言い、それじゃあ、と電話を切った。直後に友人からの電話が有って、ここ最近の模試や中間などテストの話をそこそこした。再び父から電話が有り、俺は｢そろそろ。｣と夕食を摂るために家を出た。

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えーっと、小説風に日記を書いてみましたが、80％実話です。
この日記の二割は優しさで出来ているわけではありませんがもうちょっと早く自宅であることに気付きました。