本当に危ない。

今日の深夜から、ついに金沢でも失踪HOLIDAYが見られるようになるみたいです!!ギャーーッ!!

---

　父は無趣味な人間です。なので根本的に趣味というものを理解出来ないようです。
　一緒に暮らしていればわかる話なのですが、あの人は将来的に高く売れるようなもの以外を持つことには全く意味が無いと思っていて、金にならない物には一切の価値が無いと考えています。例えば、俺がナイフを持っているのを見て「それを持っていることに意味は無いだろう？それは別に貴重な物でもないし、高く売れるわけでもないんだろう？だったら全く意味が無い。理解出来ない。」などというようなことを言います。
　だから、俺がただ単に趣味でナイフを買い込んだり本を読んだりしていることを変態的行為だと思っているようです。実際に、俺はそこにナイフや刀があって、それを手に取って眺めることが楽しいのだと言ったところ、「それは変態だろ。」と言っていました。まあ、大概の人から見ればそういう風に見えるかも知れません。確かに俺は変人です。でも世の中には道端の石を眺めて楽しむ人もいます。
　しかし、それにしたって馬鹿にするのにも限度があります。ついさっきのことなのですが、俺が使っていたナイフをスッと手に取って、俺の顔の辺りに向かって普通に振るってきました。切先を向けたとかならまだしも、思いっきり振ってきたわけですよ。間合いとかも全然わかってないような人間が。少しでも手が滑れば俺の頭から胸にかけてのどこかに刺さるはずでした。そんなことをしたと思ったら今度はそれをテーブルの上に放り投げるように適当に手放しました。ナイフはテーブルの上で少し跳ね、俺の足のそばに転げ落ちました。
　さすがにその扱い方の悪さには腹が立ちました。刃物やその他の武器類を扱う人間ならば誰でも分かっていることですが、そういうものは使い方によってどうにでもなるし、だからこそ慎重に取り扱わなければならない。そしてそういう物が好きな人間全体のイメージを傷つけないようにしなければならないのです。
　それを、あんな何も考えないで少しでも楽なようにと生きてきたような人にあんなことをされてはたまらんわけです。今どれだけ危ないことをしたのか分かっているのかと怒鳴ったんですが、全く何も分かっていないような馬鹿にしたような顔で「そんなもんもっとるのが悪いんやろ。」と言ってきました。
　いやもう、さすがにあれだけ無神経なことをされると腹が経つのに加えて、もう、泣きたくなりますよ…。